【MASTIFFS ’21 Last essay #22】

DB#33 安田怜真
「カッコいい」を目指して

安田は無口、無表情で怖い、もしくは大人っぽいと勘違いしてくれている人もいるでしょうか。その実はただのシャイ、そして顔こそ老けていますが頭の中はおおよそ高校生で止まったままのお子ちゃまです。休日には人並みに友達とくだらない話をして、バカ騒ぎしています。(私にも友達はたくさんいます。)

そんな私は、アメフトを始めた理由も何とも子供らしく単純なものでした。それは入学した高校にたまたまアメフト部があって、カッコよかったから。放課後激しい音を立てて戦い合う選手達に憧れて入部しました。しかし2年間部活を続けた私の姿は弱々しいものでした。結局最後まで戦うための強い気持ちを持てず、そんな弱い自分が嫌で努力することからも逃げ出し、最後の結果は1回戦負け。始めた頃に憧れたカッコいい人間とは程遠かったように思います。

そんなこともあって、横国に入学した私は当初アメフトをするつもりは全くありませんでした。これ以上ダサい自分を見たくなかったのです。しかしこんな私をしつこく勧誘してくださる先輩に誘われ、見に行った練習で気持ちが変わりました。そこには徹底的に結果にこだわる姿勢、当然のことのように全力を尽くし続ける部員達がいました。ここでなら変われるかもしれない、そんな気持ちを胸に入部を決めました。

しかし人間そう簡単に変わるはずもなく、1年生の頃には周りの大学生の楽しそうな様子を見て部活をサボってみたり、2年生になり急激に上手くなる周りに抜かれていく感覚が嫌で辞めたくなったこともありました。3年生になりコロナで自粛を余儀なくされ、これまでのことが無に帰すような感覚を覚え、やる気を完全に無くしたこともありました。言い訳を作って逃げ出すタイミングはいくらでもあったように思います。それでもそうすることはできなかった。それは常にカッコいい姿、プレイを見せてくれた先輩達、下から突き上げてくる後輩達、そして特に同期のみんなの存在が大きかったように感じます。愚直に練習や努力を重ね、信じられないスピードで上達していく同期達を見て、なんとか置いて行かれまいと、弱い自分と向き合って少しずつ成長できたと思います。本当に素晴らしい仲間を持ったと思っています。
あなたは変わったのかと聞かれればまだ自信はありません。それでもあのとき入部を選択し、ここまで続けてきた私は正しかったと今なら言えます。

私のなかの目標はアメフトを始めたときから変わらない「カッコいい人間」です。最高にカッコいい仲間たちと共に残りの試合に勝利し、TOPリーグに相応しい姿を示して現役を終えたいと思います。

最後にはなりますが、未曾有のパンデミックの中、これだけの活動ができていることはOB・OG、サポーターの皆様のご支援のおかげだと日々実感しております。心から感謝申し上げます。残りの2試合しっかりと結果を残して恩返しをしたいと思っています。今後ともMASTIFFSへの変わらぬご支援・ご声援をよろしくお願いいたします。