【MASTIFFS’22 Last essay #13】DL#47 平野雄輝

自分一人ででかくなった気でいる奴はでかくなる資格はない。
(記:2022/10/10)

まずはOB・OG、後援会、ファンクラブ会員の皆様、平素よりご支援いただき感謝申し上げます。これからもMASTIFFSへの応援をよろしくお願いします。

私のアメフト部での活動を振り返ると
「自分1人ででかくなった気でいる奴はでかくなる資格はない。」
という言葉を痛感した4年間だったと思います。この言葉は私が尊敬してやまない『クレヨンしんちゃん』の野原ひろしの言葉です。

正直に言うと、私にとってアメフト部での活動は、楽しいと口が裂けても言えるものではなく、4年間の度重なる苦悩を鑑みると、もう1度人生があるとしたらアメフト部には入部しないと思います。そんな私の苦悩の一部を紹介したいと思います。

まず1年生のとき、小柄で運動経験もなかった私は、部に馴染めずすぐに辞めるだろうと周囲から思われ、誰よりも下手でした。
2年生のときは、実力不足を感じたため居残り練習をしていましたが、思うように結果が出ず「見せかけの練習」などと言われたこともありました。
3年生になると、自分が初出場予定の試合1週間前に手術を要する大怪我を負ってしまい、1年間を棒に振りました。試合に出るために積み重ねた努力が、ようやく実を結ぶというところで手からこぼれ落ちていきました。
現在でも、手術の後遺症に悩まされることもあり気力だけで練習や試合に臨んでいます。


ここまで聞くと、なぜアメフトを続けているのかと思われるかもしれません。そんな私がアメフト部を続けている最たる理由は、周りの人々への恩返しのためです。私は、怪我で歩けない身体となった際に初めて、自分は多くの人に支えられており、自分1人では到底生きてはいけないという当たり前のことを身に沁みて感じました。行きつけの飲食店の方々、医療従事者の方々、生活を支えてくれる家族、自分を慕ってくれる数名の同期や後輩、数限りない人たちから色々なものを受け取って生きていることを深く思い知りました。そのような人たちに、一回りも二回りもでかくなった自分が必死にもがいている姿をみせることが1つの恩返しになると思い、アメフト部の活動を続けています。果たして本当に恩返しできているかどうかはわかりませんが、死に物狂いで最後まで頑張るのでどうか見ていてください。

同期へ
同期には、支えられてばかりでした。本当に感謝しています。
残りのシーズン、最後まで戦い抜いて一緒に笑顔で卒業しましょう。

後輩へ
私は、先輩として完璧な背中は見せてあげられなかったかもしれません。見習って欲しくない所もたくさんありますが、大事にして欲しいこともあります。それは、諦めないド根性です。私より体格や運動センスを持ち合わせているみんなであれば、必ずいい選手になれます。だからこそ、諦めずちょっとずつ無理してください。今までありがとう、そして頑張って!

最後に
私事とはなりますが、私は秋リーグ戦早稲田大学戦の朝に祖父を亡くしました。
天国の祖父に向けて、この場を借りてメッセージを書きたいと思います。

天国のおじいちゃんへ
おじいちゃんにカッコ悪い姿を見せちゃうかもしれないけど、天国で大好きなビールを飲みながら僕の頑張ってる姿を見ててね。あと少しだけ、フィールドに立てるよう力を貸してください。
おじいちゃん、本当に今までありがとう。