【MASTIFFS’22 Last essay #17】QB#1 壽藤泰生

MASTIFFSという大きな流れのなかで

(記:2022/10/30)

 

今まで先輩方のLast essayを読んで大きく心を揺さぶられてきましたが、ついに自分が書く番になったと思うと、4年間の早さを感じるとともに残り1か月しかアメフトができないことに寂しさを感じます。

拙い文章ではありますが、最後まで読んでいただけると幸いです。

 

「アメフトは絶対に誰かのためにやるスポーツ」

これは私が大切にしている言葉であり、選手・スタッフ問わず後輩のみんなにも少しだけでいいので意識して欲しい言葉でもあります。

私には明確にアメフトをする理由が変わった瞬間がいくつかありました。

 

1・2年生のときはただひたすらに「目立ちたい、活躍したい」という気持ちでQBを志望し、アメフトをしてきました。自分の技術向上という点ではそれなりにいい時間を過ごせましたが、同期と絆を深めることや後輩の面倒を見ることなどはあまり深く考えておらず、そういった点では今振り返ると後悔の多い2年間でした。

 

3年生のとき、JV期に副将を務めました。この期間にチーム運営の大変さや自分が思っている以上に沢山の人に支えてもらってアメフトをプレーできていることに気づきました。また、同期と一生懸命頑張ることの楽しさと大切さにも気づくことができ、同期に感謝を抱くようになりました。

そうして迎えた3年生の秋リーグ戦、チームの戦績としては良かったものの、個人的には納得のいかないシーズンでした。特に第2節の日本体育大学戦では、決めれば逆転勝利、外せば負けという最終プレーでパスを失敗し、自分のせいで負けました。ここが私のアメフト人生で1番大きくアメフトをする理由が変わった瞬間です。パスを失敗した私に対し、サイドラインに帰るときに「ありがとう。」と声をかけてくださった先輩や、涙する私の背中を支えてくれた同期がいました。誰一人自分を責めることなく、受け入れてくれました。この瞬間に、「明日からは自分のためじゃなくてみんなのためにアメフトをやろう。もうみんなが落ち込む姿は見たくない。」と心境が変化したことを覚えています。

 

4年生は人生で1番大変な1年間でした。Offenseチーフを任せていただきましたが、人数も少なく、スタメンは試合に出るのがほとんど初めての下級生、戦う相手はTOP8の強豪ばかりという状況でした。春オープン戦は技術もまとまりもないOffense unitでした。何度も何度も心が折れそうになりました。夏になっても秋リーグ戦でTOP8相手に点が取れるUnitには程遠く、秋リーグ戦に入っても思うようにTouchdownが取れない状況で、自分の力のなさを痛感しています。そんななかでも自分が頑張れたのは冒頭の言葉があったからです。4年生が始まるとき、「今まで自分がここまで来れたのは偉大な先輩方や同期に支えてもらったから。今度は後輩にそれを繋ぐまでは何があってもグラウンドに立ち続けよう。」と固く決意したことを覚えています。それが伝わっているかはわかりませんが、最後まで戦い続けることで示していけたらと思います。

 

後輩へ

例年よりも大変な思いをさせている部分も多く、それでもついてきてくれてありがとう。残りの試合、悔いのないように戦い抜きたいので、もう少しだけ力を貸してください。そして、頑張るのが辛くなったら「誰かのために」を思い出してください。きっと近くに支えてくれている人がいるはずです。

 

同期へ

間違いなく今年度頑張れたのはみんながいたからです。ありがとう。選手・スタッフ問わず一緒に戦ってくれる姿勢が何よりも頑張る原動力でした。このチームで過ごせるのも数えるほどになってしまったけど、最後まで大切に1日を過ごせていけたらと思います。

 

両親へ

入部時に「アメフトは芝でやるスポーツだから小中高と野球で泥だらけの洗濯物を洗ってきた生活とは無縁になるかと思いきや、残念でした、うちのグラウンドは土なのでもう4年続きます。」と伝えてごめんなさい。料理や洗濯、経済面でも両親がいつも支えてくれたからここまでこれました。ありがとう。これからは少しずつ親孝行するので待っていてください。

 

最後になりましたが、後援会やOB・OG、ファンクラブの皆様、日頃よりご支援、ご声援を賜りましてありがとうございます。自分たちがアメフトをプレーできているのは当たり前ではないことをもう一度思い直し、残りのシーズン感謝を胸に戦い抜きますので、応援のほどよろしくお願いいたします。