【Last Essay’23 #6】MG 山田凜花
まだ見ぬ自分に出会う場所
記 2023.12.04
「ここは、まだ見ぬ自分に出会う場所」
学内の勧誘ポスターにある言葉だ。
私は、MASTIFFSにはこの言葉がぴったりだと思う。
入部当初からいろんな仕事に挑戦させてもらった。毎日が刺激的で、ただ楽しかった。
しかし、大雑把でマイペースな性格の私はMGに求められるタイプとは真逆で、自分の苦手と向き合う時間は長かった。また、高校まで個人競技の選手だった私は100人越えのチームのMGという立ち位置にやりがいを見出せないこともあり、先輩とのモチベーションの差に苦しむ時期もあった。
あるとき、悩む私に先輩がかけてくれたある言葉が転機になった。
「存在価値は見つけるものではなく創るもの。」
その言葉の意味をすぐに理解することはできなかったが、目の前の仕事は誰に届くものか、どうチームに貢献できるものかを考えて取り組むようになった。そうやって自分が作ったハイライトが試合観戦のきっかけになったという声をもらったとき、少しだけその言葉の意味が分かったような気がした。
4年生になり主務になった今でも、その言葉はテーマであり続けている。
決してみんながイメージするような、「しごでき」な主務ではないかもしれない。それでも、最後まで自分だからできることはないかと自問自答し、そこにこだわりを持ち続けたいと思う。
サポーターの方々へ
日頃より多大なるご支援・ご声援をいただき本当にありがとうございます。
ありきたりな表現になってしまいますが、心より、感謝の気持ちでいっぱいです。メールやSNSコメント、直接かけてくださる言葉、差し入れなどをいただく度に背中を押され、ここまでくることができました。
試合後にスタンドを向いてあいさつをしたとき、「頑張れよ!」「まだまだここから!」と励ましてくれる皆様はまるで家族のようで、何度も折れそうになる心を救ってくれました。
また、MASTIFFSに出会い、こんなにも大学生活を充実させ、人生において貴重な経験を積むことができたのは、このチームを52年間繋いできてくださった皆様のおかげです。
いつも温かく、ときに厳しく、私たちを見守ってくださり、本当にありがとうございます。
日々の活動の舞台に感謝の気持ちを忘れず、最後まで駆け抜けます。
今後ともご支援・ご声援のほどよろしくお願いいたします。
同期へ
私なりに選手みんなが各々悩んだり、苦労してきたことを意外と感じていました。だからこそ、試合や練習で大小問わずみんなの努力が報われる瞬間を見たときは自分のことのように嬉しいです。和佳奈と優妃呂、2人がいなければ今の私はいないと思います。スタッフ同期が2人だけとは思えないほどに心強く、私を支えてくれる存在です。何より、2人と過ごす時間が大好きです。
この1年間は特に、しっかりしてくれよと思わせたことも多かったでしょう。いつも励まし、助けてくれたみんなにはとても感謝しています。
最後は勝って、笑って終わろう!
後輩たちへ
入部時から、「8人しかいない52期を支えてあげなさい。」と何度も言われてきたのではないでしょうか。私たちが下級生の頃には想像もつかないような努力で私たちを支え、ともに戦い、ときには情けない私たちを奮い立たせてくれたみんなには頭が上がりません。みんなが日々タグラで、ウエイト場で、サー棟で努力を重ねる姿は私の活力でした。ありがとう。
家族へ
私は試合に出ないのに地元から頻繁に応援に来てくれて、いつの間にかMASTIFFSの大ファンになってくれて、本当に嬉しかったです。忙しいときは食事を送ってくれて、毎試合のようにメッセージをくれて、応援が力になっていたよ。今まで私がやりたいことを全力で応援してくれて、本当にありがとう。あと少し、見守ってくれたら嬉しいです。
MGはフィールドから最も遠いと思う。MGのわずかなミスさえもが試合を崩しかねない一方で、MGがその日の選手を、プレーを強くして勝つことはできない。しかし逆に、準備を尽くし、サポーターの皆様と部員を繋ぎ、サイドラインの雰囲気を作りあげてはじめて、勝利を掴むことができると確信している。最高の舞台を整え、フィールドを選手に託す。私はこの部分に誰よりもこだわり、今まで見てきた先輩方のように選手とともに「戦う」MGでありたい。
2部との入替戦が決まった日から、50年史を読み返している。
過去の先輩方が、血のにじむような努力でMASTIFFSを1部の舞台にまで押し上げ、その場所を守り続けてきたことが伝わってくる。
MASTIFFSの歴史を背負い、そして未来をも左右するというとんでもない重圧や、人生でもそうないだろうこの心の震えを経験できて幸せだと思う気持ちなど、これまで感じたことのない感情が入り混じる。
残りの期間の努力だけが、勝利の確信を与えてくれると思う。毎日を全力投球で戦い抜きたい。
私は自分に自信がなく、人前に立つことが苦手だった。
まだ未熟ではあるけれど、こんなにも大きな組織の先頭に立つようになるとは想像もしなかった。
自分の可能性を教えてくれたMASTIFFSに、最高の仲間に出会わせてくれたMASTIFFSに、そして関わってくれた全ての方々に、心から感謝している。