
「最後に笑って終わる」
記 2025.09.23
大学で新しいことに挑戦したいと思っていた1年生の私は、何も知らずにアメフトの新歓イベントに誘われました。週5回の練習があると聞いたときには、「そもそも部活経験のない自分には絶対無理〜」と確信しました。しかし、実際に練習を見学すると、先輩たちの熱意に圧倒され、「自分もあんな感じに格好よくなりたい」と強く思い、入部宣言をしました。ところが、あまりにも運動神経が乏しく、同期と比べても全く戦力になれませんでした。1年生から選手登録はされたものの、ただ「見せかけの練習」を繰り返すばかりで、全試合サイドラインから同期の活躍を眺めているだけでした。当時、MASTIFFSがTOP8で全敗しても悔しさすら感じられず、冬休みごろには辞めたいと思っていました。
しかし、チーム状況、特に自分のポジションであるDLの人数が不足していたことから、2年生になったばかりの自分がスタメンとして試合に出る必要がありました。チームに必要とされる立場になったことで、「離れたい」という気持ちは次第に薄れ、少しでも貢献できることが嬉しく思えるようになりました。
学年が上がり、2年生で迎えた初試合ではワクワクした気持ちで臨みましたが、結果は神戸大学に3-56で惨敗。みっともないやられ方を動画で見返したとき、「誰よりも強くなりたい」「目の前の敵を圧倒したい」という思いが芽生え、努力を重ねたいと強く感じました。しかし、秋シーズンでスタメンになっても結果を残せず、特に駒澤戦では何度も青天されるみっともない姿をさらしてしまいました。その後、2部入替戦で帝京に敗れ、一緒に頑張った仲間の泣いた姿は今でも忘れられません。だからこそ、仲間のために強くなりたい、二度と同じ結末で終わらせたくないです。
遂に4年生になりました。ここまでやってきた4年間は、大きな怪我がなく、グラウンドに立ち続けたにもかかわらず、決して順風満帆ではありませんでした。しかし、仲間や先輩後輩に支えられてきたからこそ、この4年間を全身全霊で駆け抜けることができました。
そして、日頃から多大なるご支援をいただいているOB・OG、後援会の皆様、心から感謝申し上げます。皆様の支えがあったからこそ、この4年間を全力で駆け抜けることができました。
引退まであと3ヶ月、自分に与えられた時間は限られています。しかし、85kgから120kgまで鍛え上げたこの肉体と魂を懸けて、最後の一瞬までMASTIFFSの勝利のために尽くす覚悟ができています。「必ず最後は笑って終わる」その姿こそ、この部活に身を投じた者の矜持であることと私は信じています。